―― 走り書き ――




別に、好戦的な性格で生まれてきたってワケじゃない。
喧嘩とか血を見るのはどっちかってと嫌いな方だ。

だってのに、どうしてオレはこんな重たい銃握って、血生臭いことをやってんだろうか――




“果て”と呼ばれる隔たりによって、四方を区切られた閉鎖世界。




考えたって、さっぱり答えは出てこねぇ。




限りある世界の中で生まれた力“魔術”――

その力によって築かれた、支配と隷属の関係。




流れ流れて、何時の間にやらこんな事になっちまったが――
時代が時代な手前、何言ったって仕方ないのかもしれねぇな。




それを撃ち貫くため――魔術師に唯一対抗できる術“銃”を操り、戦う者達を。




五年十年じゃ無理だろう――少なくともオレ達がその恩恵に預かれるとは思えない。
けど、オレ達の後に続くガキ達が、もちっとマシな世界で生きられるんなら。




人々はこう呼んだ。






……もう少し、頑張ったっていいのかも知んねぇ――






撃ち貫く者――「ペネトレイター」と。








暗黒の闘争時代が終わり、数十年の時を経て――
安寧と平穏の時代の中、抑圧からの開放によって、倫理の“箍”までもが緩まってしまったのか。
強盗、殺人――人の手によって増加する凶悪犯罪。




「遅い」




かつて英雄の象徴であったペネトレイター達も、今やその撃ち貫くべき相手を金銭によって左右する時代。




「時間軸へ干渉することはさほど難しいことじゃないわよ?
三次元上の空間軸に干渉するようにして、時間の軸内で自分自身の座標を変えるの。
要は応用力の問題よ、応用力」




それでも、なお――子供達にとって、その“銃”は憧れであることに変わりは無く。




「俺は面倒が嫌いなんだよ」




――『撃ち貫く』その本質を見失わぬ者も――




「区域内に動体反応――敵性体7を確認」






絶えては、いなかった。









Alfail story No.03-EX02

「Penetrater」









「今、お前の選択肢は二つ――さあ、好きな方を選べ」