閑話休題 〜その三〜

ミレイユ :はいはいはいはいはいはいっ!! 今日も始まり、閑話休題ッ!!
張り切っていきましょういくのですいくのじゃーーっ!!
ラディ :ミ、ミレイユ……?
クレセント:無理にテンションを上げているといったところか……何故だ?
ミレイユ :だってー。今回、なんか前半と後半でえっらくテンション違うじゃない。
ここで一気に雰囲気元に戻しておかないと、次回からまたおバカなノリに戻れないじゃない?
ラディ :おバカ……って……。
クレセント:私は一向に構わないのだが……。
ミレイユ :はいソコ! 反論しないッ! 第一、こんなテンションの話ばっかり作者に書かせてたら、
「リアルで何か嫌なことでもあったんですか」とかいう生々しいメールとか届いたりして、
結果ますます落ち込んでこんなモンばっかり書くでしょ!?
元々大して上手くも無い文がこんな下手に心理描写なんか書いたら浮き彫りになって読者の皆様に足元見せることになるし。
作者 :……なーんか今、さりげにこき下ろされまくった気がしないでも無いが……まあいい。
というか、別にこういう話は嫌いじゃないんだがな……まあ、こういう話ばかり連続するのはイヤだが。
ミレイユ :と♪ いうことでっ♪ また次の話からは、元のテンションに戻るのでヨロシク☆
クレセント:しかし……ミレイユではないが、確かに今回の五話分は、いろいろな面でいままでのものとは異なっていたな。
ラディ :まず、一話一話辺りの話が長くなったよね……。第一話辺りと比べると……2倍?
クレセント:まあ、それに関しては作者の昔からの癖だからな。
ミレイユ :それ以外にも、初めて原稿を落としたし。
作者 :あああ、それは本当すいませんすいませんすいませんすいませんすいませんすいません……。
ラディ :あと、今回は、クレセントから見たって感じの描写が多かったよね。
ミレイユ :そそそ♪ 特に15話ラストなんか、殆ど独白みたいなものだったし。
作者 :うむ。……そろそろ、この男が普段何を考えて行動しているのかを明白にしようと……な。
クレセント:これから先、どうやら謎ばかりが増えていくようだ。……流石に本編で作者を呼ぶわけにいかんからな。
その謎を解明する担当として、どうやら私の黙考が使われるようだ。
ラディ :そういえば……本当、今回の話はざっと見返すだけでも謎ばかりだよね……。
先刻見た、クレセントの夢もそうだし。
ミレイユ :ラディの過去もそうだし、私の素性も謎に満ちてるわね♪
クレセント:ミレイユは素性以外にも、ラディへの「必要」という発言や、過去も謎だが……。
それ以前から続くものなら、私が何故この蒼き星に帰ってきたのか。
黒竜発生や、モンスターの異常大群の裏には一体、何があるのか。
ラディ :あんまり本編と関係ないけど、カインさんの現在の居場所もそうだし……。
ミレイユ :細かいところで行くと、私のローブの仕組みとか、何で一般人のカオリがボムをお手玉できたのとか、
カオリの旦那さんがこの話に登場できない理由とか、クレセントを感動で昏倒寸前まで追い込んだ
『砂漠の光』を、そば子ちゃんが誰に習ったとか……。
ラディ :そば子……って、誰?
ミレイユ :あの売り子の女の子よ。だって名前、決まって無いし。
ラディ :いやでも、そば子はあんまりじゃないか……?
クレセント:ならば読者の皆様に名前を募集しよう。……もっとも、そんなのどうでもいい、とされそうだが……。
ミレイユ :というか、これ以後の出番ってあるの?
作者 :それは未定だが……とりあえず、細かい疑問くらいなら答えてもいいぞ。そば子(仮)が、
一体誰にあの砂漠の光の作り方を学んだのか。それは……
3人 :それは……?
作者 :それは……カオリの旦那だ。そしてそれだからこそ、ヤツは登場できない。
ラディ :な、なんで……?
作者 :それはヤツが……『最強』だからだ。
ラディ :最強……? って、確かここのBBSの一番上に書いてあった職業だよね。
クレセント:私が砂漠の光を食したときの感想でもあったな。しかし、最強とは一体……?
作者 :書いた通りの意味だ。そしてこの『最強』がいるせいで、オレは今後一切の文章で、
ヤツが関わらないものに『最強』という表現を使えなくなった。
逆をいえば、この『最強』が使われてれば、ヤツが関わってるって事だ。
ミレイユ :で、こんなキャラが出たら世界観が破壊されるのは間違いないから登場はナシ、となったってワケ♪
ラディ :す、凄い……。一体、どんなキャラなんだ……?
ミレイユ :そぉね……例えば、生身で宇宙空間を飛び回った挙句、デコピン一つで恒星を破壊したりとか。
二人 :ハァ!?
作者 :ポケットから起動巡洋艦を取り出したこともあったな。
ミレイユ :全身細切れにされたときも1028体に分裂して、挙句肉体を気体化して地球を破壊したりとか。
クレセント:何なのだ……そのバケモノは。
作者 :バケモノならよかったんだが……実は人間なんだ。努力で全て習得したという――
???? :と、紹介されたところでいよいよ登場ッ!
全員 :!?
???? :世界中の小さいお友達と大きなお友達、それから大人の皆さん初めまして!
オレの登場する小説を知っとるオフの知人は久しぶりッ!
いよいよ満を持して登場・ご紹介に預かった『最強の男』。そう、オレがそうや!
オレの名前は『バルカ――――――はごぶはぁっ!?
ずごばぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!
カオリ :……あ、皆さん久しぶり♪ ダンナが迷惑かけたみたいで……それじゃ、お邪魔しました♪
バルカ――:か、佳織……いくらなんでも、飛空艇のマスト用の建築資材で殴るのは反則やろ……。
カオリ :どうせ3秒で完治するんやろ? ほらほら、後でマキロン塗ってあげるから文句言わんの。
――ぺこりと一礼し、原型を留めぬなにかを引きずって去るカオリ――
ラディ :……えと、い、今のは……?
作者 :幻覚だ。忘れろ。
クレセント:………………と、ともかく、だ。
これ以外の疑問に関しても一度きちんと整理する必要があるが……。
とりあえずは次回の閑話休題にまわしておく。それより今回話すべき閑話休題は――
ミレイユ :この小説における、召喚魔法の設定よね♪
ラディ :例によって例の如く、バロンの戦士だったオレには全然わからないです……。
作者 :それでもセシルやカインに比べれば知性は大分高いんだがな。
クレセント:ふむ……ラディ。以前の閑話休題で話した、魔法の仕組みは覚えているな?
ラディ :えっと……確か、集中力で作り出した『設計図』に『魔力』を注入して発動させるんだよね?
ミレイユ :正解♪ ……で、召喚魔法の場合なんだけど……
とりあえず、最初の辺りは普通の魔法と同じなのよ。
クレセント:最初の詠唱により、幻界と現世を繋ぐ門を作成するということなんだが……。
ラディ :ゲート……?
クレセント:召喚魔法は、文字通り『召喚』――幻獣を召還し、行使する魔法だ。
だが幻獣というのは、普通は現世には存在していない。
彼らは独自に幻界という世界を形成し、そこに存在しているからな。
しかし幻界というのは基本的にこの世界の存在では無い。
一応、地底のとある洞穴にはこの幻界へとつながっている部分もあるが……
そこからいちいち幻獣にこちらまで来てもらっていては時間がかかりすぎる。
ミレイユ :だ・か・ら♪ 幻界と現世との空間を無理やり繋げて、ぱぱっと呼んじゃうってコト♪
門って言ってるけど、本当に門を作るんじゃなくて……。
幻獣たちがこちらに通ってこれる抜け穴みたいなのをを作ってあげるってコトかしら?
クレセント:そして門によって強制的に隣りあわせとなった二つの世界の摩擦が作り出す現象が、
あの泡に包まれた炎のようなもの――『幻炎』だ。
だから召喚魔法を唱えると、召喚士の足元からあれが大量に発生するわけだ。
ラディ :なるほど……。
クレセント:……ここからが少し難解なんだが……。
門から出てくる幻獣は本体ではなく精神体の一部でな。
それが逆説的に、三次元世界に固着するために肉体を形成して攻撃する……どうした、ラディ?
ラディ :すみません。人間の言葉で説明をお願いします。
クレセント:いや、私としてはいたって普通なんだが……ふむ。
どうやら、幻獣の概念から説明した方が良さそうだな。
ミレイユ :あのね、幻獣っていうのは『心あっての肉体』――
この世界にいるときは、基本的に肉体を持っているけど……基本的に彼らは、肉体を持っていないの。
ラディ :えっと……要するに、幽霊みたいに魂しかもって無いってこと……?
ミレイユ :感覚としては間違っては無いわね。
……ただ、幽霊なんかと違って非常に高位の精神体――神様とか、ああいう概念に近いのかしら?
オーディンみたいに、たまに人間のなかでも高潔な魂が集合して幻獣になることもあるらしいけどね♪
で、幻界自体が精神世界――物質の概念が存在しないから、彼らはそのままでも普通に活動できるんだけど……。
この現世では、流石に精神のままじゃ何も出来ない。
幽霊のままじゃ、誰にも見えないし誰にも触れないのと同じね。
だから彼らは、この世界用に魔力で自分の肉体をさっと作り上げることで、この世界でもその強大な力を使えるようになってるってワケ♪
ラディ :さっと……って……それって、すごいことなんじゃ……。
クレセント:うむ。……少なくとも、人間の魔力ではそんなことは不可能だな。
ちなみに、洞穴につながる『幻界』は、現世と幻界の交流の場所として作られた唯一の物質的な場所だ。
世界観は異なるが、長崎の『出島』を連想していけば判りやすいだろうな。
ミレイユ :でも別に、この世界にいる肉体が、幻獣の全てってワケじゃないの。
というより、肉体に入りきる精神体には限界があるから……余った分は、自動的に精神世界に残るってワケ。
ラディ :え……? それって、精神の残った方と肉体が別々になるってこと?
ミレイユ :違う違う。精神世界に残してる方も、肉体に入ってる方も両方とも本物。二つとも、意識は共有してるわ。
ラディ :へぇ……余りにも意識がいきわたるなんて、便利だね。
クレセント:というより、余っている分のほうが多いのだがな……。
幻獣形態の状態でも、肉体に入っている精神は全体の10%。
残りの90%以上を精神世界に残している。
そして、幻獣たちは精神量が多いほど力も多い……
したがって、この世界では彼らはほんの10%程度しか力を使えん。
ラディ :じゅ、10%……。
ミレイユ :それでも、生物としての戦闘能力で考えたら、お釣りがじゃらじゃら出るだけの力なんだけどね♪
クレセント:そもそも、仮に100%肉体に入りきったとしても、その状態で肉体が死ねば幻獣は完全に消滅する。
それに幻獣たちにとって、精神体を肉体に長時間入れるというのは多大な疲労を併発するのでな……。
よく幻獣達は、その姿を人間に似せていることがあるが……あの状態は力の節約も兼ね、約1%程度しか精神を含んではいない。
ミレイユ :……冷静に考えると、幻獣状態の10分の1の力を人間の状態で使えるって、かなりすごいと思うんだけど……ね。
ラディ :幻獣の仕組みは判ったよ。……で、門から出てくる精神体の一部っていうのは……。
クレセント:言ったとおり。精神世界に残したままの精神体の一部を借用し、行使するということだ。
そして、先刻話したこの世界に元々いる幻獣――10%を持つ、仮に『本体』とする――
に対して、召喚魔法で呼び出すことの出来る幻獣は『分体』。
行使できる力は約0.05〜0.07%だ。
ラディ :ひ、低い……。
クレセント:それでも人間が行使するには限界に近いものがあるがな。
……それにこの世界にはすでに『本体』が存在しているのに、わざわざ肉体を二つ作ることも無い。
そのため幻獣たちは一瞬の間に精神体の力を全て行使するから『分体』は長時間存在できずに消滅する。
ただし一瞬に全力を集中させるから、思ったよりも威力はかなり高いぞ。
ラディ :……あれ? でもクレセント。
……確か、5年前にミストへ行ったセシルさんやカインさんが戦った、
『ミストドラゴン』は召喚魔法で呼び出されたはずだったけど……一瞬では消えなかったはずじゃあ……?
クレセント:そうか。その説明を忘れていたな……。
幻獣というのは本来、幻界でのみ発生し、生まれる存在だ。
しかし元が精神体である以上――強固な想念や思念で、現世に直接、幻獣が誕生することもある。
ラディ :あ……確か、あのときの黒竜は邪念みたいなものが渦巻いて発生した野良幻獣だったっけ……。
クレセント:うむ。あれは数千人単位の思念があそこに集中したから発生したが……
ごくまれに召喚士の中には、その数千人の思念に匹敵するほどの強固な集中力と魔力を持つものがいる。
そして、そういうものは、自らで幻獣を『作り出す』ことさえ可能だ。
お前の言うミストのミストドラゴンは、リディアの母親が自分で作り上げた幻獣だ。
そしてそういった幻獣は、幻界で生まれた幻獣とは少々異なる。
ミレイユ :確か……製作者の魂がそのままパワーになるから、100%での固着が出来るって話よね?
クレセント:そうだ。そしてその場合、幻獣は魂を製作者と共有することとなる。
100%で固着しているがために、幻獣は肉体が倒されれば『死』に――
そして魂を共有していた製作者自体も、同時に『死』ぬ。
ラディ :なるほど……そういうことだったのか……。
ミレイユ :そろそろ、私からも質問、いいかしら? ……今のは確かに、召喚の仕組みだったけど……
でもこれは、あくまで『普通の』召喚魔法。……クレセントの使う『異界召喚』とは違うわよね?
クレセント:……基本はそう変わらん。ただ『門』を開く時、その先を幻界ではなく、異界へと変更しただけだ。
そのために足元からの幻炎も色合いは異なるし、行使する存在も異なる。
――だがまあ、私の場合は、この世界には存在しないものを召喚している以上――
召喚するのは『分体』ではなく『本体』だがな。
ミレイユ :だからあの異常なまでの破壊力だったのね……。
ラディ :……? けど……確か、幻獣を召喚するには、戦って力を示さないと駄目だって聞いたけど……。
そんな異世界の存在と、クレセントは一体いつ戦ったんだ……?
クレセント:戦ってはいない。……そもそも幻獣が召喚士と戦うのは、その力が使役に値するかどうかを見極めるための行為だからな。
私はこの星に帰ってきた際に、フースーヤ師から『月の代行者』として任ぜられている。
そのために、月にある莫大な魔力を自由に使い、月における権限の殆どを私の一任で行使可能となっているからな。
幻獣のような高位の存在にとって、この『月の代行者』という肩書きは凄まじいまでの力を持っている証のようなものだ。
戦わずとも、私が召喚するというのなら従わぬわけにはいかないというわけだ。
ミレイユ :ようするに……水戸黄門の印籠みたいなものでしょ?
クレセント:世界観が激しく違うが……まあ、そのようなものだ。
ラディ :…………しっかし、今の説明って、クレセントの正体に関するすごいネタバレじゃないのか?
クレセント:ふむ……そうだな。ここに来ている際の記憶が、本編中に存在しないことがこれほど役立つとはな。
出来れば読者の皆様方もこれだけの情報から推測するのではなく、本編中で明かされるまで私の正体に関しては黙っておいてもらいたい。
そう遠くない内に――私の正体を明文化するそうだからな。
作者 :もう90行近く一言も発言させてもらっていないが……その通りだ。
ラディ :それって……次回の五話分中に明かされるってこと?
ミレイユ :どうなのかしらねぇ……多分、このままダムシアンに行くんでしょ?
そしたら、ギルバート陛下と直接に会うわけだし……ねぇ?
クレセント:……アンナ、と呼ばれた女性の一件、か……。
作者 :と――まあ、次回への展望も出てきたところで、今回の閑話休題はここまでっ!
ラディ :ところで、オレの体って……次回までに、完治してるの?



