二つのライダーシステムを奪取する。……これが今ボクの成すべき事だ。

ライダー達の居場所はゲディヒトから伝えられている。

転移の魔術を発動し、其処に居た邪魔なデーモン型のクリーチャーをボクのライダーシステムで強化した魔術で消し去る。

……後はライダー達を倒し、ライダーシステムを奪うだけだ。

ボクは暗がりの中、ゆっくりと足を進める。其処に居たのは……

「……月夜様?」

……三日月だった。……未来のボクの使い魔……

『……皮肉な運命だよな……』
ボクは顔を俯ける。三日月はもう一人のライダーと何かを話していた。
「先程デーモンを消滅させたのは月夜様の魔術ですね?」
こちらに向き直ってきた三日月の問いにボクは首を縦に振った。
「……では何故こんな所にいらっしゃるのですか?」
「……三日月、お前のその格好こそ何だ?」
その言葉に三日月は慌て出す。
「いや、あの、こ、これはですね……」
「……知ってるよ。……仮面ライダー……だろ?」

その仮面ライダーを倒すのが……今のボクの使命……

「…………え?」

三日月はボクがどういう意味でその言葉を言ったのか理解できていない。
「そうか……何だってお前が……」
せめてライダーがお前じゃ無かったら……ボクは戦う事を躊躇わなかったのに……
「おーい、オレには話が読めんのだが」
もう一人の抗議のような言葉は無視した。
三日月、とそこのお前。……何も言わずにライダーシステムをボクに渡してくれないか?」
ダメ元で聞いてみる。……多分無駄なんだろうけど……
「……月夜様!?」
「……そう簡単に渡してくれるはずが無いか……」
ボクは三日月と戦う事を決心した。
「だったら……力ずくでも奪い取る」
ポケットから小型の銃のような形をした294ツキヨフォンを取り出してトリガーを引き、
294フォンの上部に付いているボタンを親指を使って二度入力する。
入力されたコードを受け、変身用のベルト『294ドライバー』が腰に巻きついた。

「まさか……三人目の?」
月夜様!?」

「ボクにはボクの戦う理由がある……お前達がその邪魔をするというなら……お前達を……倒す!」



そうだ、ボクは戦わなくちゃいけない……例えその相手が三日月……お前だったとしても!!




仮面ライダー169(アルキュン)



第五話 悲しき誓い



「……変身!!」

「Standing by……」


月夜はベルトの右腰に付いている『294ムーバー』に294フォンを差し込んだ。


――リング状の光が月夜の体を包む――

「Complete!」


月夜は白のラインで装飾された黒い鎧とアンダースーツにその身を包んでいた。
胸には一対の赤橙色の宝玉が埋め込まれ、妖しい光を放っている。
月夜に生えた猫のような黒い尻尾が逆立つ。


「……仮面ライダー……」
「あ、ああ……」
三日月はこの事実を受け止めきれていなかった。……信じたくなかったのだろう。
「……いくぞ」
月夜は咆哮を上げながら二人に向かって突進する。
アルは右に、我に返った三日月は慌てて左に飛び退く。
反応が遅れた三日月月夜は標的を定める。
三日月!」
アル三日月を助けるため月夜に組みかかって止めようとした。
だが月夜はそれを回し蹴りで迎え撃ち、その攻撃はアルの脇腹に突き刺さった。
「ぐっ……!」
動きが止まったアルの体を月夜は片手で持ち上げ、三日月に向かって投げ付けた。
三日月はそれを受け止めきれず、アルと共に地面に転がる。
「……アクス・オン」
月夜がベルトから柄のような物を取りそう呟くと柄が長く伸び、その両側に巨大な光刃が出現する。
その全長はそれを持つ月夜の体よりも遥かに大きい。
その巨大さは正に神話中の百の腕と五十の頭を持つ巨人『ヘカトンケイル』の名を冠するに相応しい物だった。
「やああああああぁぁぁぁぁっっ!!」
月夜は地面に転がっている二人に刃を寝せた横向きのアクスを叩きつけた。
轟音が鳴り響き、アクスが叩きつけられた部分の地面が抉れて辺りに飛び散る。
……月夜の手に手応えは感じられなかった。
どうやら二人はアクスが届く前に逃げる事が出来たようだ。
月夜様! 何故私達が戦わなければならないのですか!? 私達が争う理由は無い筈です!!」
「……お前には無くても……ボクには有る!」
月夜は斧の柄にミッションメモリーを挿し込んだ。

「Ready!」


「大人しくライダーシステムをボクに渡してくれ……」
「それは……出来ません……」
「そうか……それなら!!」
「くそっ! やるしかないのかよ!?」
アルはセイバーを取り出し、ミッションメモリーをセットした。

「Ready!」

「……そうか、まずは……お前からか!」
月夜アルに斧で連続して切りかかる。
アルは大振りなその攻撃を躱しながら言った。
「何をしてるんだ、三日月!」
三日月は只呆然と立っていた。まだ迷いは振り切れていないようだ。
アルが目を離したその一瞬の隙を突いて月夜が斧で薙いでくる。
「くっ……!!」
アルは剣に力を込め、それを受け止めようとした。
しかし、月夜の斧は剣の光刃を易々と切り飛ばし、そのままアルの体に叩きつけられる。
「うわああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ……」
その衝撃でアルの変身が解け、ベルトから外れた169フォンが地面に落ちる。
「く……う……」
「まずは……一人……」
「!? アルさん!」
アルがやられた事で三日月は自分が今何をすべきなのか気付いたようだ。
『そうだ、今すべきは月夜様を止める事!』
三日月169フォンを回収しようとする月夜392フォンの銃撃で牽制する。
月夜は斧の刃でそれを受けた。
「……あくまでも邪魔をするんだな、三日月……」
三日月392フォンを収納した。銃撃は防がれてしまい効果を成さない。
アルさんの事から過剰の打撃を与えれば変身は解除されると考えて良いでしょう……』
――月夜様の変身を解除する事が出来れば止める事が出来る!!――
三日月はそれに賭ける事にした。
月夜三日月に向かって突進して来る。
斧の攻撃を掻い潜りながら三日月は勝機を窺っていた。
『私のダガーでは月夜様の斧を受け止めきれないでしょう。
ならば徒手空拳で攻撃を躱す事に重点を置いて戦う方が分が良いはずです!』
月夜の斧は当たれば正に一撃必殺だが、その重量ゆえに大振りにならざるを得ない。
三日月は慎重に斬撃を躱していく。
『焦ってはいけません……落ち着いて勝機を見出すのです!』
一撃でも受けてしまえばその時点で勝敗が決してしまう。
そうなれば月夜を止める者は誰もいなくなってしまうのだ。
「いつまでも避け続けられる物じゃ無いぞ!!」
「……セイバー……オン」
月夜の体が光の網に捕らわれる。
どうやら再度変身したアルの援護のようだ。
「なっ……!?」
「今だ、三日月……」
『感謝しますよ。アルさん……』
「ハンマー・オン!!」
三日月の蹴撃が月夜の胸を捉え、その体を吹き飛ばした。

「……やったか……?」
「……いや……まだだ……まだ、負けた訳じゃ……無い……」
月夜は立ち上がりながらそう言った。
月夜様……」
「これ位で負ける訳には……いかない……負けられ……ないんだ……」
月夜はベルトから294フォンを取り外した。
「そうだ……負けられない……ボクがやらなきゃ……」
294フォンを口の高さまで持ち上げる。
「二人とも……こうなったらもう怪我位じゃ済まないぞ……」
『!?』
「バーサーク・オン!!」

「Check!」


月夜は再度ベルトに294フォンを取り付ける。

「Berserk」


「あああアアアアアアアアアァァァァァァァ!!!」
咆哮と共に、月夜の眼が紅く染まる。
そのぎらつきは正に獣のそれだった。

――狂戦士バーサーカーモード――
装着者の闘争本能を刺激し、トランス状態にする事で戦いに不必要な感情を切り捨てさせる。
そして全身を巡る『力』はスーツの身体能力強化機能を増加させ、その結果戦闘能力は飛躍的に向上。
そしてそれらは月夜の持つ狩猟本能と合わさり、更に強化されていた。

「アアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァ!!」
月夜三日月に向かって駆け出す。
『……速い!?』
咄嗟に三日月は両腕を交差させて防御の体勢に入る。
だが、そのままその上から叩きつけられた月夜の腕の与えた衝撃は防御していてもなお三日月にダメージを与えていた。
「っ……!」
痛みに顔をしかめる三日月の視界の横から何かが迫って来る。
腕の一撃に続けて放たれた回し蹴りが三日月に直撃した。

「code 106 …Burst mode!」


月夜アルの銃撃に振り返ると今度はそちらに狙いを付けた。
アルは銃撃を続けるが、月夜はそれらを全く意に介さない。
防御をしようともせず、只アルに向かって一直線に駆けていた。
「なっ……!?」
驚きながらも左手に持ち替えていた剣を横に払う。
体勢を低くしてそれを避けた月夜はそのまま足をバネにして強烈な体当たりをしてくる。
「がっ……!!」
倒れたアルに止めと言わんばかりに喉に拳が打ち付けられて来たが、横に転がってそれを回避する。
月夜は素早く方向転換し、倒れたアルを蹴り飛ばした。
アルの体が宙に舞う。
奇しくもその着地地点は三日月の傍だった。
月夜様! お止め下さい!」
その言葉にも月夜は何の反応も示さない。
「無駄だ……もう言葉が通じるような状態じゃ無い……」
アルは起き上がりながら三日月にそう告げる。
「……」
「ウアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!」
月夜がその場で咆哮を上げ、ゆっくりと二人のいる方へ足を進めて行った。
『どうする……半端な攻撃じゃ止められない……
強力な打撃は本能的に察知されて回避される……』
――万事休すか――
「……動きを止める術ならあります」
アルの考えを見透かしたかのように三日月が言った。
「手荒い方法ですが……月夜様を止める為には止むを得ません……」
三日月ミッションメモリーをレガースにセットする。

「Ready!」


アルさんは月夜様の動きが止まったら大技を撃ち込んで下さい」
三日月……お前まさか……!」
「大丈夫です。アルさんの考えているような自己犠牲の手段ではありません。
……多少危険である事には変わりはありませんがね」
アルはその言葉に少し安堵した。
今の三日月なら自分を犠牲にしかねない。
「……武器は使わないようにして下さい。
もし弾かれてしまったら攻撃の手段が無くなってしまいます」
アルは頷き、ミッションメモリーをセイバーから引き抜く。

「ハンマー・オン!!」
三日月の両足に力が集う。
左足で地面を蹴り、宙に飛び上がって月夜に向けて右足を振る。
そこから放たれた動きを封じる為のポイント弾を月夜はあっさりと躱した。
三日月の着地に合わせて月夜が突進してくる。
月夜の攻撃を両腕で受け止め、三日月はその衝撃に敢えて吹き飛ばされた。
「インパクト・オン!!」
アルは体勢を崩した三日月のフォローにと月夜に殴りかかった。
月夜はその攻撃を避け、アルに掴み掛かる。
「ハンマー・オン!!」
三日月が左足を踏み込んでローキックの要領で再びポイント弾を飛ばす。
月夜アルを掴もうとする手を止め、それを回避した。
『チャンスだ!!』
「ハンマー・オン!!」
アルは体勢を崩した月夜ポインタ弾を飛ばすが、月夜は上体を更に反らして躱した。
『どこぞの映画かよ!』
アルは折角の好機を逃した事に舌打ちしながらもそこを離れた。
「ハンマー・オン!!」
何時の間にか移動していた三日月が右足で地面を踏み抜いた。
『……今はこれ位が限界ですか……』
三日月アルに向かって叫んだ。
「後は回避と防御に専念して下さい!その時はなるべく広く空間を使うように!」
『簡単に言ってくれるなオイ……』
それに先程からの三日月の行動が理解し難い。
「アアアアァァァァ!!」
月夜が腕を振り被ってアルに襲い掛かって来た。
『悩んでる暇は無しか!』
アルはそれを寸前で回避したが、更に連続で腕が襲い掛かる。
その内の一撃に合わせて横に飛び、ラッシュから逃れる。
月夜が向き直ってくる前にアルは走り、距離を離そうと試みた。
月夜がそれを追いかける。
アル三日月の助言通りに大きく円を描くように走った。
月夜はそれに合わせて方向を微調整しながら走る。
――その途中で突然月夜の動きが止まった。
地面から湧き出している光に動きを縛られている。
三日月の先程までの行為は、捕縛の罠を仕掛ける為の物だった。
普通ならすぐに霧散する力を魔術を使い、それを維持した上で地面に撃ち込む。
後はその上を通った際に力を解放すればポインタが対象を捕縛する、といった要領だ。
三日月はこの罠を最初の跳躍と空中でのポインタ弾、ローキックの踏み足、最後の震脚で四つ仕掛けていた。
三日月が両手で何かの印を切ると残された三つのポインタ弾が地面から月夜に向けて放たれる。
「今です! アルさん!」

『Exceed charge!』


アルの『トゥールハンマー』が、そして三日月の『ヴァジュラ・ハンマー』が同時に月夜に突き刺さる。

――その攻撃を受けた月夜の体が空中に舞った――





「マケラレナインダ……ボクガ……ヤラナキャ……」




「……此処か……?」
その時ボクはとある場所まで来ていた。
体は人の姿を保てなくなっていたので猫の姿だった。
「おや、よく此処が御分かりになりましたね」
ボクが見上げた視線の先には何時の間にか男が立っていた。
男はボクをしばし観察するように見た。
「……なるほど、おおよその事情は察しがつきました。
こちらへどうぞ。貴女の探し物はそこに在るはずです……」
ボクは黙ってその男に付いて行く。
やがて何かの部屋の前に着く。
男が扉に手をかざすと扉が割れ、両側に開いていく。
其処にいたのは――
「――お姉さま!!」
お姉様は何かの生体が組み込まれた機械に取り込まれていた。
「お姉さま!! お姉さま!!」
大声を上げてみたけどお姉さまからの反応は無い。
「……やはり彼女縁の者でしたか……似た力を感じた物ですので……」
「お前、お姉さまに何をした!? 返答次第じゃ――」
そこまで言うと、急に何かの力に体が吹き飛ばされる。
どうやら目の前の男が何かしたらしい。
「相手の力量を見極めてから発言をする事をお奨めしますよ……」
手加減をしていたのだろう。大したダメージは無く、ボクはすぐに起き上がった。
「まあ、いいでしょう。何をしているのか位は教えて差し上げます」
男はお姉さまの方へ顔を向ける。
「彼女には我々の『王』を目覚めさせる為の役に立って頂いているのです」
「お前……達の……『王』?」
「ええ、我等が『王』を目覚めさせるにはとある力が大量に必要でしてね。
その為に我々はこの一帯の者達に協力して頂いているのです」
「……協力……?」
そしてボクはとある事を思い立つ。
「まさか、最近起こっている行方不明事件は……」
「いかにも、我々がやっている事です」
「それとお姉さまを攫った事がどう結び付くんだ?」
「……話を戻しましょう。この世界の者達……特に年少者はとある力……確かHEPUと言いましたか……それを秘めていましてね。
その力は彼女が有する魔力と言う力と性質が非常に酷似しています。
ならばその魔力をHEPUに変換する事も可能……
その変換効率は決して良いとは言えませんが潜在的に少しのHEPUしか持たない者達から集めるよりは遥かに効率が良い」
「……」
「勿論彼女の身体に変調が起こるような事は今の所ありません。
余剰している魔力をHEPUに変換しているだけですからね。但し……」
「但し?」
「一刻も早く『王』を目覚めさせる事……それが我々の望みです。
目覚めの時が近づいた際には彼女から全ての力を吸い出させて頂きます。
……例えその結果彼女が死に至る事になろうとも、ね」
「!!!」
お姉さまが……殺される!?
「……どうやらその結末は貴女の望む物ではないようですね」
「当たり前だっ!! お姉さまを離せ! 今すぐにだっ!!」
「そういう訳には参りません。我々の目的の為にもね。
どうしてもと言うなら……そうですね。我々と取引をしませんか?」
「……取引?」
「ええ。実はHEPUの力を増幅させて動力とするライダーシステム……という物が御座いまして。
我々もそのシステムを再現してみたのですがそれは『王』の役には立ちませんでした。
貴女がライダーシステムを我々の元に持って来る事が出来たならば彼女を解放しましょう」
「本当……なんだろうな?」
「ええ、もしライダーシステムが手に入ったならば変換効率の悪い魔力に頼る必要もありません。
その時は必ず彼女を解放する事をこのゲディヒトが約束致します」



そうだ、あの時ボクは誓ったんだ……
どんな事をしても必ずお姉さまを助け出すって……
その為ならどんな酷い事に手を染めたって構わないって……
そう……誓ったんだ……





月夜の体が地面に叩きつけられる。
本来なら戦闘不能になっていてもおかしくないダメージだ。
……それでも月夜は立ち上がった。
「……ボクガ……ボクガヤラナキャ……」
「あの攻撃を受けてまだ立ち上がってくるのか……」
それを見て三日月月夜が何の為に戦っているのかを理解した。
月夜様……その手段こそ違っていましたが私と貴女の戦う理由は同じです……』
「……」
アルが進もうとすると三日月がそれを手で遮る。
「……私がやります。いえ、私がやらなくてはならないのです……」
アル三日月の眼から何かを察した。
「……分かった。あいつを……救ってやってくれ……」
「マケラレナイ……ボクガ……」
「……月夜様……」
三日月はレガースからミッションメモリーを引き抜いた。
「タタカウンダ……エサマヲ……タ……ケルンダ……」
月夜はふらつきながらも三日月に向かう。
『もう、終わりにしましょう、悲しい戦いは……』

「Ready!」


三日月が手首にミッションメモリーを挿し込む。
「ヤラナキャ……クガ……ボクガ……」
月夜三日月に向かって駆ける。

「Exceed charge!」


「……アアアアァァァァッ!!」
月夜が腕を振り被って襲い掛かった。
だが、その攻撃からは先程までの力強さは感じられない。
三日月がその攻撃を避ける。
『……今、助けます』
三日月の放った拳は月夜の腹部に突き刺さり、その衝撃で月夜の変身が解除される。
「お姉……さ……ま……」
倒れて行くその体を三日月が支えた。
月夜様……今は何も仰らなくても結構です」
「……」
月夜様も……大切な人を守る為に戦っていたのでしょう?」
「……っ……」
「……私も同じです。月夜様の目的にも協力します。
だから……」
三日月月夜の眼をしっかりと見据えた。
「だから……もう、無理はしないで下さい。
心を閉ざして一人で耐えなくても良いんです。
私も、そこにいるアルさんも月夜様の力になりますから……」
そこまで言うと三日月月夜の体を抱き寄せた。
「貴女は、決して一人じゃありません……」
「……っ……うっ……うっ……
うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
月夜の目から堰を切ったように涙が溢れ出した。
今まで押さえ付けて来た物が全て出て行くかのように……
「……っ……三日月三日月ぃ……」

月夜は泣いた。三日月の胸で。
そして、その涙が止まった時、月夜の中で新しい誓いが生まれた……


共に、戦う。救うために、戦う。



【次回予告】

【あとがき】



    

    

    


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この作品は、下記サイトの創作物の設定・キャラクターを二次創作利用させて頂いてます。